画素数

 昨日、我が家に41inchの液晶テレビが来た。これまで20年間使ったブラウン管のテレビから異音がし始めてからしばらく経ち、限界をみたからである。昨日は少しだけ早めに帰宅して、今の液晶は“どんなもんだ?”と、その画像を見たとたんに感動した。200万画素の地上デジタル画像の威力とはこれほどのものか!! 映りだされている俳優の毛穴、髪の毛1本まで見える(見える感じ?)のである。

 画像診断に用いられるCT・MRの画素は約25万画素、Dicom Cine画像も同じであるがFPDの導入で100万画素を超えるようになった。同様にFPDの胸部画像は約600万画素となっている。ついこの間まではデジタルカメラの500万画素がすごいと言われていたのが今では携帯電話でその領域となり、現在のデジタルカメラは1,000万画素を越しているものが一般に普及している。一昔以前には、(白黒であるが)撮影室・操作室に映し出される画像をいかにしたらもっとよく見えるようにできるかをモニターと測定器を用いて格闘したのを思い出す。
 では、画素数はどこまで多くなればいいのだろうか?
 思い出して欲しい! 同じ画素数の画像を同じ距離から違う大きさのモニターで見た場合、良い画像と感じるのは一般的に小さいモニターで観察した場合である。どちらが細かいところまで見えるかは、画素の大きさ、観察距離、明るさ、そしてコントラストの差に応じる。また、見える限界のない画像は観察者の視力に応じて限界が決まってくるのである。
 現在の画像診断でデジタル化された画像は、画像処理技術の発達により適正(と考えられる)な画像を作り出してくるため、この辺りの画像構成要素を忘れて画像を評価する場合が多くなってきているように思われる。画像処理で作られた画像の限界を如何に理解しながら画像を作り上げていくかを理解してこそ、画像に責任が持てる技師になれるのではないかとと考える。そのためには、装置の画像作成機構や画像処理過程を理解して使用することで専門家としての位置づけができてくるものと思う。

 血管撮影業務にもやっと専門技師制度が導入される動きが大きくなってきた。そして、そのためのハードルとして“循環器被ばく低減技術セミナー”を受講することの必要性が認められるものと思われる。このセミナーは本研究会が10年前に開始し、“全国循環器撮影研究会”主催として全国展開した経緯がある。このことは、本研究会が歴代会長のもと24年間研究を重ねてきた証であり、その充実した内容も誇れる研究会である。
 本研究会は、“近くから見ても遠くから見ても同じように”活動しており、今後も会員の技術向上に向けた研究活動を邁進していきたいと思います。

(循環器画像技術研究 No.26-1 巻頭言より抜粋)

2008年2月15日  循環器画像技術研究会 会長  若松 修


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