脳血管画像の読み方カテーテル検査中の情報IVUSの仕組みを知ろうロータブレーター









●カテ前情報 〜各種診療ガイドライン(学術配付資料)から・・・
 <菊地達也:公立大学法人 横浜市立大学附属市民総合医療センター>2005.07.16 第217回定例研究会 ショートレクチャー


患者基本情報

まずは患者基本情報を把握しましょう
  • 診療番号
  • 氏名<フリガナ>
  • 生年月日
  • 年齢
  • 性別
  • 身長
  • 体重
  • アレルギー
  • 感染症
  • カテ前歴
 これで何がわかるの?
氏名・生年月日・年齢は患者確認の基本です
  • 検査前・検査中・検査後のいろんな場面で患者さんに声をかける際には、正確な名前で呼びましょう。
  • 心カテ検査を受ける患者さんは「個人」です。唐突に要件を話したり、不特定多数の呼称は避けましょう。
 「名前で呼ぶ」効果 : 安心感、親近感


体格は成人病リスクの指標、そして撮影計画のキーデータ
  • 身長・体重・年齢・性別は「生活習慣病」や「メタボリックシンドローム」など、成人病リスクのキーとなる指標です。
  • 画質にも、被ばく線量にも、看護にも重要なキーデータです。
アレルギーや感染症の情報は、スタッフ全員で事前に確認

アレルギー対策感染対策は、医師や看護師だけでなく心カテに携わるスタッフ全員の使命です。
前歴情報、有ると無いとでは大違い!!

カテ前歴の有無と前歴情報は、カテ前情報としてとても重要です。



検査に欠かせない情報を収集する → カテ前情報 


脳アンギオの場合

脳angioの目的を知ろう

CT/MRの発達により脳血管造影のみの検査はほとんど実施されなくなっています。

  → 『
脳血管内治療
現病歴の情報も大切ですが、既に治療方針は決まっています

何はなくともCT/MRの画像情報と診断結果はチェックしましょう。

IVR手技とアプローチの方向を確認したら、検査の技術計画がたてられます。

慢性虚血性心疾患の場合

知らなければならないカテ前情報は?

虚血性心疾患の危険因子も大切な情報ですが、既に心臓カテーテル検査はオーダーされています。

 ◇危険因子の情報収集は簡潔に!!◇

 
それよりも・・・知っておきたい情報は?
心筋虚血の最終診断が冠動脈造影です

その前段階の検査
  • 負荷心電図
  • 負荷心筋血流シンチ
  • 負荷心エコー図法
 の診断結果が知りたい!!
待機的PCIの適応には
  • 冠動脈病変の評価
  • 心筋虚血の証明
 が必要です。

大動脈解離の場合

大動脈解離の診断に血管造影はoptionです

目的

  • CTやエコーで診断が困難な場合
    (診断装置の性能も含めて)
  • 分枝血管の虚血状態
  • ULPの存在
  • IVRの術前検査

 必要なカテ前情報はCTやエコーの診断結果です。


川崎病の場合

川崎病冠動脈後遺症の心カテ適応

  • 安静心エコー
  • MRA
  • MSCT
による冠動脈形態の情報が必要です。

急性心筋梗塞の場合

急患の場合、カテ前情報は初診に関わった医師や看護師から聞く!!

少ない時間で検査準備をしながら情報を自ら収集するのは困難です。
最低限必要な情報は尋ねましょう。

不足情報のみ自分の目で確かめます。
  • 看護師
  • 放射線技師
  • 臨床検査技師
  • 臨床工学技士

急性冠症候群の場合

各種検査所見が必要な情報です
病歴情報が大切です。

カテ前歴の有無、前歴情報を確かめましょう

弁膜疾患の場合

弁膜疾患の診断に心カテは必要ない

心カテを実施するには“理由(わけ)”がある。
 → 必要なカテ前情報




MS:僧帽弁狭窄症
MR:僧帽弁閉鎖不全症

AS:大動脈弁狭窄症
AR:大動脈弁閉鎖不全症
ASR:大動脈弁狭窄閉鎖不全症
PTMC:経皮的僧帽弁裂開術
PTAC:経皮的大動脈弁裂開術
AVR:大動脈弁置換術

終わりに・・・

カテ前情報に関する詳細やまとめ方は、定例研究会受付で販売中の

カテーテルスタッフのための
心血管画像学テキスト

や循研会誌をご覧ください。

(お願い)
テクニカルディスカッション・症例報告を発表される方は、カテ前情報やカテ中情報に事後で収集した情報は加えないで下さい。
結果的に「カテ前情報」や「病態予測」「検査計画」で必要と考えた情報は、最後に「知見」として記載をお願いします。




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